- 作品に出てきた“巨人”の特徴・習性
- 登場する巨人のキャラクター
- 物語での関わり方

巨人は狂暴な性質で絶滅に瀕した種族で、登場キャラとしてハグリッドやマダム・マクシーム、グロウプがいます
この記事では、巨人とはどんな種族なのか、どんなキャラクターが登場したのか、物語にどう関わったのかを、理解できるようにまとめました
結論:ハリーポッター世界の巨人は“迫害されてきた少数種族”
ハリー・ポッターシリーズに登場する巨人は、見た目の大きさや力の強さを理由に恐れられ、魔法界から長い間迫害されてきた種族です
その結果、巨人族は「絶滅寸前の存在」となっています



4巻で登場したマダム・マクシームが“半巨人”であることを隠したがるのも、巨人への偏見が根深いためです。
ハリーポッター世界の「巨人」の特徴・暮らし
まずは“巨人ってそもそも何者?”という素朴な疑問に答えます
巨人の基本的な特徴


- 身長6〜8メートル級
- とてつもなく怪力
- 体が大きく魔法も効きにくい
- 知能は人間より低いとされる
- 気性が荒く、怒りっぽい個体が多い
身長は6メートル級で、大きいものは7、8メートルもある巨大な生き物で、知能は低く暴力的な性格です
巨人はトロール並みにタフで呪文で失神させるのは難しいとされています
巨人の暮らし・文化
巨人は「部族ごと」にまとまり、山岳地帯で暮らしています
- 部族のトップ=部族長(ゴイアント)
- 力が全てで、気に入らない相手とはすぐ争う
- 住居は洞窟や岩場
- 争いが絶えず、数が減少していく原因にも
魔法界から迫害された際に世界中から何百という種族が1つの集落に集まったためお互いに殺し合いをし、今では80人しか残っていません
争いの文化が強いため、「気性が荒い=危険」というイメージが魔法界に固定化されました



彼らが絶滅しかかっているのは魔法使いに責任があると、ダンブルドアは考えています
なぜ巨人は魔法界から迫害されてきたのか?



巨人が迫害される理由は大きく3つあります
- 歴史的に“危険な存在”と見なされてきた
- 魔法省の政策による差別
- 文化の違いから対話が成立しにくい
1. 歴史的に“危険な存在”と見なされてきた
巨人はヴォルデモート陣営についた時期があり、マグルを襲撃した歴史も残っています
狂暴な性質で、前世紀に仲間内の戦争で殺し合ったため絶滅の危機に瀕していましたが、そのうち生き残った少数の巨人たちは、ヴォルデモート第一次全盛期に仲間となり、マグル大量殺戮事件に関与しました
大半は闇祓いに殺されましたが、ハグリッドの母親のフリドウルファを含む一握りは北部の山岳地帯にある巨人の集落に逃げ延びました
そのため「巨人=危険、排除すべき」という感情が魔法界に強く残りました
2. 魔法省の政策による差別
魔法省は巨人を“制御できない種族”と判断していました
そのため
- 監視強化
- 居住地の制限
- ホグワーツなど教育の機会を与えない
といった排他的政策を長年続けてきました
3. 文化の違いから対話が成立しにくい
「力が絶対」という巨人文化と、
「法律と秩序」を重んじる魔法界は価値観が正反対でした
そのため話し合いによる交渉ができないと思われています
ハリーポッターに登場する代表的な巨人キャラクター


ハグリッド(半巨人)
禁じられた森の森番、 3巻から 「魔法生物飼育学」の先生も兼務している魔法使いで、人間の父と巨人の母フリドウルファを持つ半巨人です



作品を通して常にハリーを支えてきた重要な人物です
- 見た目が大きい=巨人の血が理由
- ダンブルドアから信頼されている
- 本当は優しく、動物好きで心も温かい
“巨人=残忍”という偏見を覆す存在でもあります
マダム・マクシーム(半巨人を疑われる女性魔法使い)
4巻で出てくるボーバトン校の女校長です
美しく気性の激しい大柄なフランス人で、ダンブルドアからは「非常に有能な校長で、ダ ンスがすばらしくお上手じゃ」と賞賛されています
魔法界で巨人は偏見を持たれているため、自分は「骨太なだけ」と偽っていますが、実はハグリッドと同じ半巨人で、ハグリッドとほとんど変わらぬ大きな体をしています



1994年三校対抗試合に参加するため、 代表選手を引率してホグワーツに来校した際にハグリッドに一目惚れされました
しかし、クリスマス・ダンスパーティの晩にハグリッドから半巨人であることを打ち明けられ、「わかったんだ・・・・・・ あなたが俺とおんなじだって」 と同類扱いされると、「わたしはただ骨が太いだけでーす」と激怒し二人の関係は険悪になりました
「偏見を受けるつらさ」を象徴するキャラでもあります
ハグリッドの弟グロウプ
純血の巨人で、ハグリッドの弟です
ハグリッドの母親フリドウルファは、マグルの夫(ハグリッドの父) を捨てたあと巨人と一緒になり、グロウプを産みました



巨人にしては約5メートルと体が小さくいじめられていたところを、ハグリッドが見かねて1995年11月、無理やりホグワーツに連れて来ました
凶暴な巨人でしたが、ハグリッドは禁じられた森の奥深くに住まわせ、「礼儀作法を教えたら、 巨人は無害だとみんなに見せることができる」と考え、体中傷だらけになりながら面倒を見ていました
グロウプは徐々に言葉を学んでいき、禁じられた森でハリーとハーマイオニーがケンタウルスの群れに襲われそうになったときは、 助けに駆けつけました
1996年6月に森を出て、 現在はダンブルドアがホグズミードの村はずれの山の中に設えた新居に住んでいます
その後行儀もよくなり、ダンブルドアの葬儀ではおとなしく普通の人間のように座り、嘆き悲しむハグリッドを抱きかかえて慰めていました
巨人は物語にどう関わった?
『不死鳥の騎士団』に登場した巨人たち
4巻でヴォルデモートの復活を知ったダンブルドアは、 巨人に友好の手を差し伸べようと、巨人の村落にハグリッドとマダム・マクシームを使者として送り込みました
魔法省職員の尾行を撒きながら巨人の集落に到着し、巨人の部族の頭と話すことに成功しますが、死喰い人の邪魔が入り、企ては失敗に終わってしまいます
ハグリッドはその際に自分の異父弟グロウプがいじめられているのを発見し、そのまま残しておけず禁じられた森に連れて来ます
巨人の置かれた“過酷な現実”が描かれた章です
最終決戦における巨人の役割(グロウプ)
ホグワーツの戦いでは、
- ヴォルデモート陣営の巨人
- ハリー軍団側のグロウプ
が正面衝突します
グロウプは味方のために戦い、巨人にも“善”があることを象徴する役割でした
まとめ:巨人は“ハリー・ポッターの世界の歪み”を象徴する存在
巨人はただの“凶暴な種族”ではありません
- 差別されてきた過去
- 力だけで語られがちな誤解
- 文化の違いから生まれる対立
- それでも仲良くなれる例(ハグリッド、グロウプ)
これらを通して、
魔法界の闇=差別・誤解・偏見 を象徴する存在として描かれています
巨人を知ると、ハリーポッターの物語が「より人間らしいテーマ」を扱っていることがよく分かります










