- ペンシーブ(憂いの篩)とは何か
- ペンシーブの使い方とできること
- ペンシーブの所有者は誰なのか
- ペンシーブの記憶は本物なのか、改ざんは可能なのか
- 作中でペンシーブが重要だった場面とその意味

ペンシーブ(憂いの篩)とは、魔法使いの記憶を取り出して“その場を体験するように見る”ための魔法道具です
この記事では、ペンシーブの基本から作中での重要な役割までを、難しい考察なしでわかりやすく解説しています
ペンシーブ(憂いの篩)とは何か?


ペンシーブ(憂いの篩)とは頭の中にある記憶や思い出を取り出し、保存し、再現できる魔法道具です
見た目は浅い石の水盆のような形をしており、縁にはルーン文字や不思議な記号が刻まれています
記憶の中では、当時は気づかなかった会話や背景まで確認できるため
- 事実を整理したり
- 過去を正確に振り返ったり
するのに使われます
ペンシーブの使い方



ペンシーブの使い方は、意外とシンプルです
- 杖を使って頭の中から記憶を取り出す
- 銀白色の液体のような記憶を水盆に注ぐ
- 水盆に顔を近づけると、記憶の中へ入っていく
このとき取り出される記憶は、液体とも気体ともつかない、不思議な銀色をしています
一度取り出した記憶は、ペンシーブに保存するだけでなく瓶に入れて保管することも可能です



ダンブルドアはこれを「頭がいっぱいになった者には便利な道具」と説明しています
ペンシーブの所有者は?
作中で登場するペンシーブは、アルバス・ダンブルドアの持ち物です
普段はホグワーツ校長室の扉のそばにあるキャビネットに保管されています
重要なのは、
- 記憶を取り出す魔法と
- ペンシーブで記憶を見ること
は別という点です
記憶自体は他の魔法使いも取り出せますが、作中で自由に記憶を閲覧できたのは「ダンブルドアの管理下にあるペンシーブだけ」でした
つまり、ペンシーブは誰でも持てる道具というより、高度な知識と管理が必要な特別な魔法道具と考えられます
ペンシーブの記憶は本物なのか
ペンシーブに映る記憶の性質
ペンシーブに映し出される記憶は、基本的に事実をそのまま再現したものです
作者のJ.K.ローリングも、「この中の 『記憶』 は個人の見解ではなく 事実を映し出しています」と語っています
日記のように記憶を閉じ込めたものですが、 「憂いの篩』 は記憶をそのまま再現 することができるのが魅力。 記憶の中に入り込み、 当時は気づかなかったものを追体験できるのです
ハリーポッター大事典Ⅱ
改ざんや主観は混ざるのか
ただし、意図的に改ざんされた記憶が入ることはあります
この点がはっきり描かれているのが、スラグホーンの記憶です
スラグホーンの記憶は取り出したもの自体が改ざんしたものであったためペンシーブに映されたものも改ざんされたものが映し出されました
- 記憶を取り出す魔法と
- ペンシーブで記憶を見ること
が異なるという点がこういった事態を招いてしまいました
作中でペンシーブが登場した重要な場面



ここではペンシーブが使われた主な場面を解説します
ダンブルドアが使ったペンシーブの場面
初登場は「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」で、ハリーが4年生のとき、ダンブルドアの部屋にあったペンシーブをのぞき込みダンブルドアの記憶(死喰い人の裁判)を見てしまいます
水盆は円形だが中の部屋は四角で、隅のほうで何が起こっているかは、ハリーにはわからない。ハリーは首を捻るようにして、もっと顔を近づけた。何とかして見たい……。 覗き込んでいる得体の知れない物質に、ハリーの鼻の先が触れた。 ダンブルドアの部屋が、ぐらりと大きく揺れた――ハリーはつんのめり、水盆の中の何かに頭から突っ込んだ――。
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
そこで
- ネビルの両親に起こったこと
- クラウチ・ジュニアが死喰い人であったこと
を知ります
ダンブルドアはハリーの前でも自身の記憶を杖を使って取り出しペンシーブへ移していました



そうすることで過去に起こったことが整理されると言っています
「これは何ですか?」ハリーは恐る恐る聞いた。 「これか? これはの、ペンシーブ、『憂いの篩』じゃ」ダンブルドアが答えた。「ときどき、感じるのじゃが、この気持は君にもわかると思うがの、考えることや想い出があまりにもいろいろあって、頭の中が一杯になってしまったような気がするのじゃ」 「あの」ハリーは正直に言って、そんな気持になったことがあるとは言えなかった。「そんなときにはの」ダンブルドアが石の水盆を指差した。「この篩を使うのじゃ。溢れた想いを、頭の中からこの中に注ぎ込んで、時間のあるときにゆっくり吟味するのじゃよ。このような物質にしておくとな、わかると思うが、どんな行動様式なのか、関連性なのかがわかりやすくなるのじゃ」
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
更に「ハリー・ポッターと謎のプリンス」ではダンブルドアの様々な記憶をダンブルドアと共にのぞき込みヴォルデモートを倒す手がかりを探していました
スラグホーンが記憶を改ざんした理由
ホラス・スラグホーンは、若き日のトム・リドルに「分霊箱」の知識を教えてしまった人物です
ダンブルドアがヴォルデモートの秘密を知るため、スラグホーンにヴォルデモートとの記憶を提供するよう言いますが、スラグホーンは分霊箱を教えた事実を知られることを恐れ、記憶を改ざんしてダンブルドアに渡しました



その後ハリーも同じ狙いがあることを知りスラグホーンは距離を取るようになります
最後はフェリックス・フェリシス(幸運の液体)の力を借りたハリーが、
- スラグホーンを言葉巧みにアラゴグの葬儀に誘い
- 高価な毒が入手できるチャンスにつられて参加
- スラグホーンはその場で泥酔させられ
- 本当の記憶を提供
「自慢できることではない……」指の間から、スラグホーンが囁いた。「恥ずかしい――あの記憶の顕わすことが――あの日に、わたしはとんでもない惨事を引き起こしてしまったのではないかと思う……」「僕にその記憶を渡せば、先生のやったことはすべて帳消しになります」ハリーが言った。「そうするのは、とても勇敢で気高いことです」
ハリー・ポッターと謎のプリンス
ハリーとダンブルドアは本当の記憶をペンシーブで見て、 ヴォルデモートが分霊箱を複数作ったことを知りました
しばらくしてダンブルドアが話しはじめた。 「わしが考えていた理論を裏づける証拠じゃ。これで、わしの理論が正しいということと同時に、道程がまだ遠いことがわかる……」
ハリー・ポッターと謎のプリンス
スネイプの記憶が物語に与えた意味
セブルス・スネイプの記憶も、ペンシーブを通して明かされました
「ハリー・ポッターと死の秘宝」でスネイプが死の間際、自身の記憶をハリーに預けます
そしてその記憶を見たハリーは
- スネイプが母リリーを愛していたこと
- 母リリーのためにハリーを守っていたこと
- ダンブルドアの指示でダンブルドアを殺したこと
を初めて知りました



このシーンによって、スネイプという人物の評価が大きく変わった人も多いはずです
ペンシーブは、登場人物の本当の姿を知るための装置でもありました
まとめ:ハリー・ポッターにおけるペンシーブとは何だったのか
ペンシーブ(憂いの篩)とは、記憶を保存し、事実をそのまま見つめ直すための魔法道具です
- 思い出ではなく、事実を確認できる
- 他人の記憶からも真実を知れる
- 物語の核心に迫る重要な役割を持つ
「ただの不思議な道具」ではなく、物語を深く理解するための、大切な存在だったのです









